束縛




「ゴメン…」
小さな呟きと優しい手がランドルの元に届く。
その手は、最近出来た顔の傷へたどり着いている。
「…ハヤトのせいじゃない。気にするな」
ランドルの瞳が優しくハヤトを映し出す。その中で、ハヤトは悲しそうに傷を見つめていた。
「だけど…」
「こんな傷、大した事ない。…それとも」
顔に伸びていた手をギュと握りしめる。
「ハヤトは、僕の顔に惚れていたのか?」
プルプルと否定するハヤトの手を引き寄せ、自分の胸の中に閉じ込める。


暖かいハヤトの体。
生きている証。
病室で寝ている間、心配で心配で仕方なかった。
自分の事などどうでもいいから、早くハヤトの目を覚まして欲しかった。
ハヤトの元に駆け寄りたかった。

…でも。
ハヤトの傍にはあの女がいるから。


「ランドル…?」
伺う様なハヤトの呼び声に、ハッとする。
「…では、ひとつ約束してくれるか?」
「うん…?」
「もし、ハヤトがイヤでないのなら、この傷が消えるまでずっと傍にいて欲しい」
「ランドル…」
「…責任を、感じてしまっているのだろ?ちょうどいい償いだ」
照れからか、少し赤い顔をしたランドルがフイと顔を逸らす。
ランドルが顔を逸らす所など、そう見れるものではないので、思わずハヤトは笑みを零す。
そっと。
気付かれない様に。


ねぇ、ランドル。
俺、目が覚めた時にまずお前の事思ったよ。
確か最後に聞いたのはお前の声。
無事なのかすごく気になった。
アレが最後の声だったらどうしようかと思った。

でも、それならそれでいい気もした。
だってランドルが最後に呼んだのは俺。
ランドルは俺でいっぱいで死んだのだとしたら。
それってすごくない?

でも、やっぱり生きててくれて嬉しかった。
傷は残ってしまったけど、元気になってくれて嬉しかった。
そして。
今も優しく呼んでくれる声が嬉しい。


そっぽを向いたままのランドルの体にギュ、としがみ付く。
「じゃあ、さ…」
ハヤトの小さな声に、ランドルが顔を戻す。
「ずっと…ずっと消えないといいな…その傷」
今度はハヤトが赤くなる番。




…いきなりこれですかい。しかもランドル×ハヤトなんだかハヤト×ランドルなんだか。更に一人称忘れた…ハヤトって「俺」?ランドルって「僕」?何かイメージで呼ばせてみました。
もっとこ〜原作に沿ってない、ドリームだけのSS書きたいな(笑)