「兄さん…?」 お昼寝をした後のアルフォンスが放つ第一声。 いつだって同じ言葉。 同じ呼びかけ。 寝起きのトロリとした舌足らずな言い方。 いつしかそれを聞くために、エドワードはアルフォンスより早起きする様になったとか。 それは、エドワードだけの秘密。 「おはよう、兄さん」 「…はよ」 今では、いくら早起きしても。 聞こえてくるのは、鎧に響く穏やかな声。 舌足らずな言い方で返事をするのがエドワード。 いつだって寝起きは最悪なエドワードだけど、挨拶の後は必ずアルフォンスがすり寄ってくるので、機嫌は上昇する。 それは、エルリック兄弟の寝起きの儀式。 最初はエドワードがトロけたアルフォンスが可愛くてかわいくて、思わずやってしまった行動。 けれど、気付けば早く起きた方がすり寄るのが習慣に。 エドワーズがアルフォンスを愛しいと思うのと同じく、アルフォンスもそう思ってくれてやってくれるのだと信じたい。 単なる、習慣ではない事を。 「すぐ戻ってくるから」 と、言い残して出掛けた割りには全然帰ってこないエドワード。 ぼんやり待つのに飽きてきたアルフォンスは椅子を窓際に移動させて、通りを眺めた。 元気な金髪がいつ見えても分かる様に。 一番最初に気付くために。 けれど、目当ての人物は中々現れない…。 「やべ!怒ってるかな…アル…」 すっかり遅くなってしまった宿までの道を猛ダッシュで走る。 息を切らして帰ってきても、堂々と部屋に入る度胸はない。 あれで、アルフォンスは怒ると怖い。 恐る恐るドアを開けて。 「た…ただいま…」 小声で囁くが、窓に向かって座っているアルフォンスは振り返りもしない。 やっぱり怒らせちゃったか…と、そろりそろりと外を向いたままのアルフォンスに近づく。 「アル…?」 随分近づいた所で、再び呼びかけてみる。 すると、大きな鎧がビクリと震えて。 「…兄さん?」 ドクン… 「あ…ただいま。悪かったな、遅くなって…」 「ううん、いいよ…でも、兄さん帰ってきたの気付かなかったよ…ずっと、外を見てたのに」 「うん…ドアでも呼びかけたぞ、俺」 「そうなの?ああ…待ちすぎてボ〜っとしてたからかな」 固まっていた体をほぐすかの様に、アルフォンスが伸びをする。 ガチャンという無機質な音が響く。 「アル」 何?と振り返ろうとしたアルフォンスをギュウと抱きしめる。 大きな大きな弟の体を。 「おはよう」 |
お世話になってるいくさんに捧ぐvvアルエド…?エドアル…?てか薄い話書いてゴメン〜!!まだ色々と固まってないらしい。アルエド処女作なので許してやって下さい。
エドの正式名称が分からなくてサイト巡りしたのは秘密v(笑)